あたしの恋

あっけなく終わりました。
例の人に彼女がいた。
うすうす感づいてたよ。相手が誰なのかも。相手の女が実は身近な存在で、あたしもそれなりに口を聞く人だってことも。感づいてた。でも怖くて口に出せなかった。本人たちにはもちろん、ゴン太にだって「あの2人付き合ってるかも」なんて言えなかった。言ってしまえば何もかもが崩れてしまうような気がしてた。
彼女が居ることも、その相手の女も、確実な情報じゃない。まだ「多分付き合ってる」っていう段階。
だけど…99.9999999…%付き合ってると思う。わかる。

今日ジムに行って99%付き合ってるなって思った後、もともと風邪を引いてるのに加えて凄く気分が悪くなった。
ゴン太の声が聞きたくて、外に出て電話した。
ゴン太の声を聞いた瞬間、涙がとまらなかった。
「Himeちゃん。まだ付き合ってるって事実確認したわけじゃないやろ?色んな情報を組み合わせたらあの2人が付き合ってるかもしれんって結果にたどり着いただけであって確実じゃないやん。本人の口から付き合ってるって聞いたわけじゃない。告ったわけでもない。ましてやまだ振られてないのに諦める必要ない。」
こう言われた。
でもあたしはそんなに強くない。確かに本人の口から聞いたわけじゃない。確実じゃない。
泣くのだって凹むのだって諦めるのだって早いってわかってるよ。
だけどもう辛い。しんどい。
想いを閉じ込めて周りに嘘をついてまで例の人を想って…何になるんだろう。

すき。
すき、って気持ちが、その重さが、全然減ってくれないの。
彼女がいるってわかっても、その彼女があの女なんだってわかっても、それでも、すき。
これがいちばん辛い。

明日の土曜日、マッサージ。
明日で最後にしよう。
次の予約はもうしない。